イエシロアリはヤマトシロアリより怖い
シロアリの被害の90%はヤマトシロアリとイエシロアリによる被害ですが、その中でも多くの割合いを占めるのはヤマトシロアリです。それくらい日本中に広く分布しています。
一方のイエシロアリはいまのところ九州・四国の沿岸部・西日本の太平洋側沿岸地域に分布していますが、関東圏に迫る勢いで増えています。
ヤマトシロアリとの最大の違いは水を運ぶ能力があるということです。水分を運び、道を湿らせながら蟻道を作り食害していきます。なので、食害は床下から屋根裏まで家全体の広範囲となります。
また1~3万匹の小集団で活動するヤマトシロアリと違って、 王室を中心にして巨大な巣を地中に作り、大きな群れで定住し、群れの数は50万~100万匹にもなります。
ですからイエシロアリによる食害のほうが、被害が甚大になりやすいのです。
4~5月ころに羽アリとして巣の数%が飛び立つヤマトシロアリに対して、イエシロアリは6~7月頃の夕方から夜間にかけ数千~数万匹が飛び立ちます。明かりによってくる習性があり、多くは灯に集まります。体長は6.5~8.5ミリ。楕円形で長い頭部をもつヤマトシロアリと違い、頭部は卵型で褐色。体は橙黄色、羽は淡黄色で透明なのが特徴です。